読書メモ

バーバラ・A・シュルツ・ジョーンズ、ダイアン・オバーグ編:大平睦美他訳(2016)『IFLA学校図書館ガイドラインとグローバル化する学校図書館』学文社.

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学校図書館の日本の立ち位置が気になり、手に取った本でした。まだまだ理解は浅いですが、初めて知ることも多く、勉強になりました。

1970年代以降に国際的な意味での学校図書館基準やガイドラインの作成が始まり、同時期にIFLAやIASLが設立、活動が開始されたようです。それ以前から各国や地域で学校図書館ガイドラインはあった事例はあるものの、国際的なガイドラインが生まれたことによる各国への影響は大きく見えました。2002年版と2015年版のガイドラインを比較しても、メディアリテラシーや探究学習、公共との関わりなど含め、学校図書館を取り巻く環境の変化も感じます。

いくつか気になった点をメモしておきます。

一点目
各国の動向を見ていると、学校図書館のラーニングコモンズへの転換が進む状況が感じられました(例:カナダ)。ただ同時に、フランスの文脈で、学校図書館がラーニングセンターに変わる状況を「試練に立ち向かう」(p.127.)と表現していることからも、その転換の両義的な問題は色々とありそうです。

二点目
また、例えばポーランドなどをはじめ、常勤の学校司書を常駐させることの困難さは各国で指摘されており、ある意味での「理想」として目指されているようにも思いました。他の文献などを読んでいても、私自身の勉強不足も大きな原因で、一つ一つの学校図書館に関する文言が理想を示しているのか、実態を示しているのかが混乱する時もあり、そういう意味でも、国際比較の情報はかなり参考になります。

三点目
また、スペインをはじめ、学校図書館が法に基づいて設置されるものでない国もあることを知り、戦後初期から、学校図書館の設置が義務付けられてきた日本の環境というのも、貴重な財産なのだなとも再確認ができました。

四点目
ポーランドの報告にもあるように、都市部と地方での学校図書館の環境の格差の話は印象に残りました。各国で言及せずともそういった環境の差はあるのだろうと予想しますが、そういった要因が、都市ー地方以外の要因でどのように規定されるのか、という点にも興味がわきました。

その他、アメリカに関しても、学校司書養成の方法が4種類あり、全ての学校司書が、ALA認証課程で訓練を受けるわけではない、という話も14章に詳しく書かれていました。

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