
アパレル産業によって生み出される環境破壊やグローバル規模での搾取構造について、様々なメディアで取り上げられるようになりました。この本は、それらの批判を踏まえて、現在のアパレル産業が取り組んでいくことや今後進むであろう方向性を論じる上で、とても参考になる本でした。
ファストファッションの問題に関して「その問題点や現状の悲惨さを知る」の段階を超えて、「今後、社会的にどうすべきか」を論じる上で参考になりそうな内容だと思いました。
具体例が豊富で、例えば、
・EUのデジタルプロダクトパスポート(テクノロジーによって、個別商品の全サイクルを可視化するデータ)の話
・DX下でのデータ管理の可能性の話
・メタバースファッションの発展状況の話
・アパレル産業が取り組む理ジェネレーション(環境再生型事業)の話
・地産地消の発想で取り組むサーキュラーエコノミーの話
・地域社会と一体でおこなう循環型・再生モデル「ファブシティ」の展開の話
・繊維産地自体をブランド化する可能性の話
・「アパレル業界で進むサブスクサービスの話
・クワイエット・ラグジュアリーのような抑制されたデザインが増えてきつつある話
・CFX(循環性指数)の上位企業の取り組みの話、
などなど、もちろんそれぞれが重なる点もあるのですが、今進みつつある対策・構想が豊富に語られており、だいぶ理解が深まった気がします。
もちろん未来はわからないわけですが、こういう未来予想的な本に刺激される点は多々あるなあと再認識しました。