20世紀の軍拡・軍縮の歴史や論点を押さえつつ、核抑止論を考察しようとした本だと理解した。どうすれば互いに軍縮ができるのか、という論点の中に、「精神病理的な論理」や「狂人の論理」をいかに乗り越えていくべきかが問われているこ […]
読書メモ
牧野百恵(2023)『ジェンダー格差:実証経済学は何を語るか』中公新書.
ジェンダーに関わる政策決定をするためのエビデンスとは何か?を考えるのによい本だと思った。著者は、実証経済学の研究者で、因果推論、ランダム化比較試験(RCT)の考え、手法をベースに論証を進めていえう。例えば、「女性の政治家 […]
山本昭宏(2015)『核と日本人:ヒロシマ・ゴジラ・フクシマ』中公新書.
アニメ、マンガ、映画等々と戦後社会の接点を大いに感じる作品でした。戦後日本の人々は、核エネルギーの破壊力や放射能の影響を恐れながら、同時にそれを愉しんできたという「二面的な認識」(p.249.)が描かれている。驚いたのは […]
柳澤協二他(2022)『非戦の安全保障論:ウクライナ戦争以後の日本の戦略』集英社新書.
自衛隊をはじめとする安全保障の議論を、ウクライナ侵攻と関連付けて論じた本。一番大きな論点は、ロシアのウクライナの侵攻によって、「抑止の論理」が揺らいでいる点(p.201.)だと読んだ。アメリカは「抑止」によってロシアを止 […]
石田南穂(2024)『我が友、スミス』集英社.
スポーツジムに通う会社員の主人公がトレーナーにボディ・ビル大会への出場をすすめられ、大会にむけて様々な準備をしていく。筋トレ、ボディービルに関する圧倒的に詳しくリアルな描写と、大会で求められる「女性らしさ」と葛藤する様子 […]
河原温(1996)『中世ヨーロッパの都市世界』(世界史リブレット)山川出版社.
1995年の著作ではあるが、読んで学べる点が多くあった。中世都市が「自由」「自治」のポジティブなイメージで語られがちである潮流があるのに対して、その再検討を行う内容となっている。例えば、「都市の空気は自由にする」などと言 […]
村川雅弘編(2002)『子どもたちのプロジェクトS: 総合的な学習-8つの熱き挑戦!』NHK出版.
総合的な学習の時間のリアルな実践記録として、読み応えのある内容だった。田村学・廣瀬志保編『「探究」を探究する―本気で取り組む高校の探究活動』にも似た印象を持ったが、実践の面白そうな雰囲気や熱っぽさを伝える記述の価値を改め […]
江利川 春雄(2022)『英語教育論争史』講談社.
「たいへんな労力をかけた割には、使えるまでにはならない。それが英語だ」(p.3.)という話が、戦前から連綿と形を変えて論争の火種になってきたことがよくわかる本だった。英語教育の価値を論じる際に、実用面を強調する立場と、教 […]
星瑞希・渡部竜也編(2025)『現代につなぐ歴史授業デザイン』明治図書.
歴史授業を「現代とつなぐ」ことをテーマにして、様々な論考がまとめられている。終章でも「歴史と現代を繋ぐという条件以外については指定することを極力控えた」(p.211.)と書かれているが、思った以上に多様な実践が掲載されて […]
今泉みね子(2018)『ようこそ難民!:100万人の難民がやってきたドイツで起こったこと』合同出版.
ドイツ人の少年や家族が、シリアから来た難民家族と出会い、関わり合いを持って行く過程が中心に描かれたフィクションの物語である。ディテールや感情が深く描かれているので、通常のニュース記事等では推察できない人々の気持ちの揺れ動 […]
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