『高校教員のための探究学習入門』を読了。探究学習の基本プロセスを示し、関連書も紹介しつつの解説が分かりやすい。Q&Aがとても良かった。探究活動が調べ学習に終わらないために、生徒に提案・改善策を求める工夫。生徒がイ […]
読書メモ
溝上慎一他編(2018)『高大接続の本質:「学校と社会をつなぐ調査」から見えてきた課題』学事出版.
『高大接続の本質』を再読了。高校生を約10年間追跡する「10年トランジション調査」の結果報告とその考察結果から得られる提言や関係者の意見交換をまとめた本。一番強烈な主張は、高校でいくら勉強ができても、キャリア意識が弱いと […]
岡真理(2023)『ガザとは何か:パレスチナを知るための緊急講義』大和書房.
『ガザとは何か』を読了。「ガザ、それは実験場です」という言葉が強烈。全体を通し、イスラエルの方針は勿論だが、日本を含めた世界の主要メディアの報道を強く批判している。例えば、「憎しみの連鎖」「暴力の連鎖」という語で曖昧にし […]
ロジャース・ブルーベイカー著:佐藤成基・佐々木てる監訳『フランスとドイツの国籍とネーション:国籍形成の比較歴史社会学』明石書店.
『フランスとドイツの国籍とネーション』を読了。一般に、出生地主義のフランス、血統主義のドイツとして語られやすいが、両国の国籍制度の成立史や、背後にあるネーション概念の違い、論争の変遷を描いている。国籍を政治的、文化的な文 […]
山我哲雄(2014)『キリスト教入門』岩波ジュニア新書.
『キリスト教入門』を読了。キリスト教の歴史理解と現代理解の両方の上で勉強になった。キリスト教誕生時期に関して、本書は「歴史的イエス研究」の立場をとる。印象的だったのは、イエスを含む初期の指導者たちが、自分たちの信仰がユダ […]
前田麦穂(2023)『戦後日本の教員採用―試験はなぜ始まり普及したのか―』晃洋書房
『戦後日本の教員採用』を読了。「教員採用試験」の語は今では当たり前のように使われるが、そもそもこのような試験が普及したのはいつで、その目的はなんだったのか。日頃頻繁に見聞きするこの語の過去を辿る本書を読んで、歴史的アプロ […]
田中秀明(2023)『「新しい国民皆保険」構想:制度改革・人的投資による経済再生戦略』慶應義塾大学出版会.
『「新しい国民皆保険」構想』を読了。50年で3割も減る計算になる人口。複雑すぎて分かりづらい社会保障制度の問題を念頭に置きつつ、あくまで社会保障全体の解決案を示そうという姿勢を感じた。日本の社会保障システムは、保守レジー […]
伊藤昌亮(2012)『デモのメディア論: 社会運動社会のゆくえ』筑摩書店.
『デモのメディア論』を読了。「デモ」のイメージを何度か揺さぶられた。本書の前提として、2011年以後の反原発デモをはじめ、1960~70年代以来の高まりが起こっており、「社会運動社会」が到来していること、現代のデモが一般 […]
加野佑弥(2024)『大学における能動的シティズンシップ教育の導入: 社会/政治参加へのセルフ・エフィカシー』法律文化社.
『大学における能動的シティズンシップ教育の導入』を読了。実践、政策、国際比較、質的研究など幅広くなされている。特に後半の質的研究で被調査者である学生の分析がなされる際に、変化した点、しなかった点、葛藤など非常に具体的で、 […]
櫻井芳雄(2023)『まちがえる脳』岩波新書.
櫻井茂雄『まちがえる脳』を読了。脳内の意思決定が「究極の民主主義」(p.59.)だという点に衝撃を受ける。ニューロン同士の発火の連鎖の集合で意思が決まっていくというイメージを完全には掴み切れないが、見方が変わった気がする […]
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