読書メモ

赤星晋作(2017)『アメリカの学校教育:教育思潮・制度・教師』学文社.

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アメリカの教育についての特徴を概説した本。一冊で全体像を、という本は意外と少なく、その点でも参考になりました。

本書を読んでいて一番感じたのが、アメリカの教育制度が地方分権の理念を重視しているという点でした。そのことから派生して様々な論点へと広がっているように思えます。
学校制度体系の多様性がいまだに残っている点もそうですし、コモンコア・スタンダードに対するオプト・アウト運動のことも関連するでしょう。また、第4章の「学校・地域・大学のパートナーシップ」で、学校と地域の連携が伝統的に盛んであるという話の中で、地方分権主義と学区の話を結び付けて書かれている点も印象に残りました。

「アメリカの学校と地域社会の連携においては、特にその活動は伝統的に活発であり、またアメリカ教育の特色であるともいえる。それは、アメリカ教育のベースとなっているプラグマティズムによる進歩主義教育、そして地方分権主義に依拠するものであろう。」(p.84.)

その意味で、本書で紹介されている「学校・地域・大学のパートナーシップ」の制度化・仕組化の話を、過去の伝統の制度化とみるか、過去の教育実践の問題点の再検討(実はうまくいなかった?)の示唆を含んでいるのかなど、考えさせられました。

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