読書メモ

【本】藤野敦他(2022)『高等学校地理歴史科、公民科 必履修科目ガイド』学事出版株式会社.

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高等学校の地理歴史科、公民科に関する、学習指導要領上のポイントなどが文部省の関係者の方々によって書かれています。
学習指導要領の文言を言い換えたり、咀嚼しながら解説しているような感じです。

ざっと読んだ感じ。

1.「主題」と「問い」の設定が重要になる。
2.生徒にとって身近で具体的な事象を教材として準備すること(p.159.)
3.カリキュラムマネジメントを意識したメリハリをのある課題設定を意識している。事例は全て押さえる必要はない。(例えば「例示された地球的課題全てについて扱うことを求めるものではありません。」p.73.)
4.単なる調べ学習に留まらないように、社会的な見方考え方を働かせるような設計にする。

あたりが、何度も出てきた論点のように感じました。
どれもつながっている気がしますが、3を「カリキュラムマネジメント」の話は、生徒の既有知識の問題や、教科書の位置づけなども含め、論点が多そうな印象を持ちました。

その他、

・地理総合、地理探究における特定の中項目の範囲ごと(範囲内)で、すべての「地理的な見方考え方」を使わなくてよいのだということ。
・歴史総合で現代的な諸問題と歴史のかかわりが重視されていること(p.95.p.125)。歴史総合と中学校社会科公民的分野の関係が意識されていること(pp.122-123.)。
・特に技能面に関しては、例えばGISの活用技能などの段階的な習熟が強調されていること。
・「公共」が倫理や特別活動などとともに、道徳教育としての側面を持っていること 。

などは改めてそこが強調されていることを実感した次第です。

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