「社会性と感情の学習(SEL」の重要性を説きつつ、その可能性を広い視野で論じている本だった。本書の原題にもある「トリプルフォーカス」において注目すべき三点とは、「自己」「他者」「社会」だという。その中でとりわけ「自分が自 […]
2026年1月
藤原和博(2014)『もう、その話し方では通じません。』中経出版.
独り言ではなく「共感させる」話をする、とか、「相手の頭の中に書く(描く)」という感覚、とか、相手の頭の中にあるモノに例える、とか、いずれも耳が痛い話ではある。相手に共感を促したり、相手の頭の中に書くには、相手の興味関心を […]
木下理仁(2023)『難民のハテナがわかる本』太郎次郎社エディタス.
このハテナシリーズは、国籍のハテナの本に続き、分かりやすい。個人的には、UNHCRの保護対象を国内避難民に広げる転換の詳しい経緯や、緒方貞子さんの人生について興味が惹かれた。日本の難民受け入れ状況の厳しさを理解する上で、 […]
御子柴善之(2015)『自分で考える勇気:カント入門』岩波ジュニア新書
「自分の頭で考える」ということの意味を考える機会を与えてくれます。公民科などでも、義務論と帰結主義の二つのフレームから社会問題を考えるアプローチは増えていますが、現代人にとって、カントのいう義務論であったり普遍的な「良さ […]
上野泰也(2018)『No.1エコノミストが書いた世界一わかりやすい為替の本』かんき出版.
円高、円安とかの前にそもそも為替って何?という問いに対して丁寧に答えるところから始まるのが印象的。景気と為替の関係や、GDPと為替の関係など、他の視点と関連付けて考えられるのも本書の強みか。戦後のドル/円レートの変化が、 […]
児玉真美(2013)『死の自己決定権のゆくえ:尊厳死・「無益な治療」論・臓器移植』大月書店.
研究者でもあり、重度心身障害当事者の親でもある著者によって書かれた本。尊厳死などの傷害と死に密接にかかわる論点の海外動向などを詳細に示している。同時に、当事者としての体験やエピソード、過去の想いなども豊富に載っており、か […]
呉座勇一(2025)『真説 豊臣兄弟とその一族』幻冬舎新書.
時代劇などを中心に、ある程度のイメージが決まってしまっている歴史人物像を再検討していく本。実証的な裏付けという点では、秀吉の「貧しい農民出身」という出自すら意外とはっきりしないという点には最初から驚いた。有名な一夜城の話 […]
千葉勝美(2024)『同性婚と司法』岩波新書.
憲法24条の解釈の具体的な可能性や、積極的司法のあり方などについて詳しく論じている。積極的立法の話に関しては、ウォレン・コート時代のアメリカ司法を引き合いに出しつつ、「多数決原理の支配する立法」が問題解決に乗り出せない状 […]
岩渕功一(2021)『多様性との対話:ダイバーシティ推進が見えなくするもの』青弓社.
行政や民間の多様性/ダイバーシティの奨励・推進のあり方に対する、なかなか言語化しづらい違和感。もちろん、多様性の尊重される社会になることには心から賛同したいが、何か予定調和のように様々な変化が進んでいく時代の流れに感じる […]
「結婚の自由をすべての人に」訴訟全国弁護団連絡会(2024)『同性婚法制化のためのQ&A』岩波ブックレット.
先日読んだ千葉勝美(2024)『同性婚と司法』のトーンとは少し異なり、現在の日本国憲法が同性婚を認めていると強く述べている本。「同性カップルの婚姻の法制化に憲法改正は不要」(p.28.)、「憲法改正をしなければ同性婚を法 […]
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