
「流通」に関する経済学習の教材研究に良い本だと感じた。卸売業が低迷し、小売業が勢いを強める状況について背景を説明しつつ、小売業と卸売業の垣根がなくなりつつあることを指摘している。さらに、インターネット販売の存在感が日に日に増す中で、小売店や郊外型のショッピングモールなども苦境に立たされるようになった状況が紹介されている。POSシステムの話はよく聞くが、在庫管理にAIやビッグデータを利活用することで、流通のあり方がさらに変わっていくことを感じた。持続可能な宅配業のあり方にも論点が及んでいる。流通という視点を通して、百貨店、スーパーマーケット、コンビニ、ネット販売など様々な販売形態、時代の変遷を学ぶことができるのも本書の魅力であった。