
憲法24条の解釈の具体的な可能性や、積極的司法のあり方などについて詳しく論じている。積極的立法の話に関しては、ウォレン・コート時代のアメリカ司法を引き合いに出しつつ、「多数決原理の支配する立法」が問題解決に乗り出せない状況でも、法原理機関である司法がその解決に関与できる可能性があること、そして、現代の同性婚問題への対応こそがそれに該当しうることを述べている(p.84.)。多数決に還元されない司法の判断の価値を論じている点が印象に残った。憲法24条の解釈可能性については、「憲法の変遷」の考え方(ゲオルク・イェリネック)を押さえつつ、「「両性」「夫婦」を「当事者」「双方」とする文理解釈」ができる可能性(p.145.)や、既定の条文を「類推ないし借用し適用し事件処理を行った」例をしめすなど(p.49. p.172.)して、様々な可能性を提示している。憲法解釈の意義を考える事例分析としても、参考・勉強になる本だと感じました。