読書メモ

日本NIE学会(2024)『『探究の学びを拓くNIE:多様性の中の確かな指針として』京都新聞出版センター

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『探究の学びを拓くNIE』を読了。新聞教材・サービスを使った授業例が豊富に例示されており、読むだけで触発される。新聞の強みとして何度も「一覧性」が挙げられていた。自分の好き嫌いを問わず、様々な情報に触れられる新聞教材の魅力を感じた。

その他、大量の情報を読み取っていく「スキャニング・スキミング」のスキルと新聞との相性の良さは、新聞データベースを活用したらもちろんのことだと思うが、一日の新聞を読む際も多かれ少なかれ関わることのように思えた。ななめ読みをするスキルと言い換えてよいように個人的には理解した。と同時に、ななめ読みを生成AI時代にどう捉えるかという点は色々と考えさせられる。

若者にとってのアクセスのしやすさも考慮に入れつつ、ポスト真実時代のメディアリテラシーをどう考えていくかが重要になってくるのだろうと感じた。社会科授業に関しても、NIEの授業の様々な類型やアプローチが整理して示されており、新聞の活用方法の多様性を体感できる。新聞を活用しようとすることによって、自然と授業設計が変わってくることもあるのだろうと、角田論考などを読んでも感じた。

「教師はますます多忙になり、職員室で新聞を読むことすらはばかられる時代になった」(p.116.)という指摘が、非常に印象に残った。

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