読書メモ

佐久間勝彦(2003)『フィールドワークでひろがる総合学習』一茎書房.

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『フィールドワークで広がる総合学習』を読了。元の本を継承していることもあり、紹介される授業自体は社会科の本という印象。ただ、歩き回って情報を集めつつ、文献も読みつつ、試行錯誤し続ける著者のスタイル自体に、総合学習的な精神を見た気がする。

アフリカの国境の事例をはじめ、発問の選択肢の吟味と情報の見せ方、加工の仕方の繊細さを再認識。細部に神が宿る。地域の編纂資料(通史本やパンフレットまで)が随所に効いているようにも見えた。そのほか、著者が児童書から着想や刺激を受ける場面が複数あり、自分の読書の偏りを反省したりもした。

有田氏や藤岡氏の教材論の空気感を感じるのは、この世代に迫力という感じか。インターネットの普及で見えなくなったものとは何なのだろうかと考えさせられる。

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