中村百合子『占領下日本の学校図書館改革』を読了。戦後初期の学校図書館改革について、主にアメリカ側の影響と日本側の主体性の問題、戦前戦後の学校図書館教育の思想的な繋がりに焦点が当てられている。戦前の遺産や日本側の主張も多く取り入れられた点が指摘されている。
その意味では、今井(2016)の研究と比較した際に、扱う史料の違いだけでなく、日米比較をする上での研究視点がだいぶ異なっているように感じた。アメリカの学校図書館思想の背景として、デューイではなくプラグマティズム全体を問うていく必要があるという点も刺激を受けた。