佐々木てる編著『マルチ・エスニック・ジャパニーズ』を読了。「○○系日本人」という枠組みでの多様なエスニシティの可能性を模索した本。やや独特な枠組み設定なのかもしれないが、「日本人」の同質的なイメージを内外から問い直す試みとして、面白かったし勉強になった。
当然なのかもしれないが、ルーツの文脈によって日本に帰化する・移動する意味が全然違って考えさせられた。また「○○系日本人」という枠組みが持つ「名乗り」「名づけ」の権力性や、変容可能性も検討されている。参考文献を見ても、ここ10年くらいで関連する研究が進展しているように感じた。