目次は以下の通りです。
第1章 ロードサイド、人間心理を読んだ戦略の宝庫
第2章 出店争いの最前線!群雄割拠のコンビニ業界に学ぶ
第3章 激戦!栄枯盛衰の飲食店、その立地戦略とは
第4章 出店戦略が必要ない!?立地にこだわらない業態
第5章 地域・街・駅、立地戦略に必要な鳥の目・虫の目
第6章 これだけは押さえたい、立地にまつわる実践知識
企業の店舗展開に関する戦略立案や支援をするコンサルタントが、どこに店が立地されているのか、どこに立地すべきなのか、についてのアイデアや視点を説明してくれる本です。
店舗展開の実態を見続けてきた現場の目という感じが強くします。
ほとんどの話が具体的な事例や私たちもよく知るチェーン店の戦略についてなので、読みやすく、刺激的でもあります。
印象に残った点をメモ。
・丸亀製麺、サイゼリア、ファミリー層向けの大手飲食チェーン店は、運転している母親に配慮した立地にしている場合が多い。(p.37.)
・TSUTAYAやゲオなどをはじめ、コンビニとくっついて出店するなど「ゾーン効果」をねらった店がある(p.44.)
・店が面する道路の交通量によって、看板の出し方が変わってくる(p.50.)
・コンビニ業界の不動産的な仕事の担当者は、業界内での横の移動(他社への移動)が激しい。(p.61.)
・セブンイレブンの出店先を決める有力な手掛かりが、「人口量」である。(p.78.)
・セブンイレブンは、ここだと決めた立地があれば、元々あった物件を移動させるような交渉を繰り広げる(p.84.)
・現在の飲食チェーンは複数ブランドを展開する場合が多く、よく見ると同じビルの各店舗・ブランドが同じ親会社のモノであるケースも少なくない。(p.104.)
・ドトールとベローチェの立地戦略の違い(p.126.)
・目的性が低く、顧客誘導施設になれないコンビニは、一階にあることが多い。(p.149. )
・人口が多い都市でも、東京と大阪では人の動き方が異なる。大阪は電車を使わない人が多い。(p.179.)
街中のお店の立地を分析する視点を得る上でも、また、どこに立地すると売れるのかを想像する視点を得る上でも、面白い本だと思いました。